* 受験資格に制限はない。
* 試験は11月第2日曜日に、都道府県知事が財団法人行政書士試験研究センターに委託して 全国47都道府県で行われる。
* 試験科目は、業務に関する法令として憲法、民法、行政法、商法、基礎法学があり、業務に関する一般知識として政治・経済・社会、情報通信・個人情報保護、文章理解がある。また平成17年度まで試験科目であった行政書士法、戸籍法、住民基本台帳法、労働法、税法等も一般知識として出題されうる、としている。試験問題は、毎年度4月1日現在施行の法律に準拠して出題される。
* 出題形式は、5つの選択肢から1つを選び、マークシートにマークする択一式と、40字程度の記述式(法令科目のみ)の組合せである。
* 合格基準は、全体で60%以上の得点をしつつ、法令科目で50%、一般知識で40%の得点をしていることである。但し、問題の難易度により、補正的措置が採られることがある。
難易度
かつて都道府県資格の時代は、他の法律資格と比較して難易度が低く、長年法律系公的資格の「登竜門」として扱われてきた。しかしながら、国家資格への格上げ、「高卒以上」など学歴等による制限の撤廃や、漫画『カバチタレ!』による知名度の普及、近年の資格人気による受験者急増、法科大学院生の受験、また行政書士法改正により職域が拡大されたことなどによる状況変化で、ここ数年で試験内容は著しく難化している。新試験制度に移行した平成18年度では、難易度では依然として隔差があるものの、論理的思考を問う司法試験の短答式試験(択一試験)に類似した形式で出題された。
平成19年度では、択一問題の司法試験化がさらに増した。最高裁判例本文の引用問題(判例要旨ではない)や、対立する学説の理解を問う学説問題、最新の最高裁判例本文を引用した穴埋め問題(多肢選択)などが出題された。従前の出題傾向は、幅広い法分野の基本を問う問題が出題されたが、ここ数年は幅広いだけでなく、より深い法律知識や法的思考力が要求される問題に移行している。
平成15年度以降の合格率は2.9%、平成16年度5.3%、平成17年度2.6%、平成18年度4.8%、平成19年度は8.6%と極めて合格率の低い試験となっている。試験合格までの期間は、法律の純粋未習者で3年から4年、司法試験受験者で1年以内といったところである。
なお、平成13年の10.96%と平成14年度の合格率19.23%は、試験センター側の出題ミス等の没問により、一般教養(現在の一般知識)の足切り点において救済措置がとられたためである。
一定の要件の下に無試験で登録を認めるいわゆる特認制度については、国家試験制度の根本に関わる問題であり、能力の担保が不十分であることや、不公平という批判が相次ぎ、司法制度改革が進む中、業務拡大を望んでいる行政書士としては、能力の担保を設定するためにも特認制度の廃止(もしくは科目免除制への移行)を求める声も少なくない。
申込者数の変化
平成11年度まで4万人程度で安定していたが、『カバチタレ!』の影響で受験者は9万人程度まで増えた。週刊モーニングに「カバチタレ!」が連載開始されたのは平成11年5月であり、翌年に申込者数が1万人程度増えている。ドラマ版「カバチタレ!」が放送されたのは平成13年1月~3月であり、同年に申込者数が2万人程度増えている。以上のことから「カバチタレ!」の影響の大きさが伺い知れる。
| 年度 | 申込者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 平成元年度 | ? | 21,167人 | 2,672人 | 12.62% |
| 平成02年度 | ? | 22,406人 | 2,480人 | 11.07% |
| 平成03年度 | ? | 26,228人 | 3,092人 | 11.79% |
| 平成04年度 | ? | 30,446人 | 2,861人 | 9.40% |
| 平成05年度 | ? | 35,581人 | 3,434人 | 9.65% |
| 平成06年度 | ? | 39,781人 | 1,806人 | 4.54% |
| 平成07年度 | ? | 39,438人 | 3,681人 | 9.33% |
| 平成08年度 | 43,267人 | 36,655人 | 2,240人 | 6.11% |
| 平成09年度 | 39,746人 | 33,957人 | 2,902人 | 8.55% |
| 平成10年度 | 39,291人 | 33,408人 | 1,956人 | 5.85% |
| 平成11年度 | 40,208人 | 34,742人 | 1,489人 | 4.29% |
| 平成12年度 | 51,919人 | 44,446人 | 3,558人 | 8.01% |
| 平成13年度 | 71,366人 | 61,065人 | 6,691人 | 10.96% |
| 平成14年度 | 78,826人 | 67,040人 | 12,894人 | 19.23% |
| 平成15年度 | 96,042人 | 81,242人 | 2,345人 | 2.89% |
| 平成16年度 | 93,923人 | 78,683人 | 4,196人 | 5.33% |
| 平成17年度 | 89,276人 | 74,762人 | 1,961人 | 2.62% |
| 平成18年度 | 88,163人 | 70,713人 | 3,385人 | 4.79% |
| 平成19年度 | 81,710人 | 65,157人 | 5,631人 | 8.64% |